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公的年金シミュレーターに障害年金・iDeCo試算機能が追加|使い方と注意点をわかりやすく解説

公的年金シミュレーターを使って障害年金やiDeCoの試算結果を確認している人のイメージ

厚生労働省の「公的年金シミュレーター」に、障害年金iDeCoの試算機能が追加されました。
厚生労働省は、2026/04/01から、障害年金・iDeCoの試算機能を追加するなどの機能改修を行い、試験運用を開始しています。

公的年金シミュレーターは、将来の年金見込額を簡単に試算できる便利なツールです。
これまでは主に老齢年金の試算が中心でしたが、今回の改修により、障害年金やiDeCoについても、一定の条件を入力することで見込額を確認しやすくなりました。

 

ただし、ここで表示される金額はあくまで簡易的な試算です。
実際に受け取れる年金額や、障害年金を受給できるかどうかを確定するものではありません。



この記事でわかること

 

・公的年金シミュレーターでできること
・新しく追加された障害年金試算機能の概要
・iDeCo試算機能で確認できること
・試算結果を見るときの注意点
・障害年金で専門家に相談した方がよいケース


公的年金シミュレーターとは

公的年金シミュレーターは、厚生労働省が提供している、将来の年金見込額を試算できるツールです。

主な特徴は、次のとおりです。

・「ねんきん定期便」の二次元コードを読み取って利用できる
・ID・パスワードなしで利用できる
・グラフで年金見込額を確認できる
・入力条件を変更しながら試算できる
・個人情報は記録されず、画面を閉じるとデータが自動消去される

 

厚生労働省の説明では、スマートフォンやタブレットで「ねんきん定期便」の二次元コードを読み取ることで利用でき、ID・パスワードも不要とされています。


今回追加された主な機能

今回の改修で、主に次の機能が追加されています。

・障害年金の試算機能
・iDeCoの試算機能
・老齢年金試算画面の改善
・年齢ごとの受給額確認
・試算結果のダウンロード機能

 

操作手順書では、老齢年金・障害年金・iDeCoの試算方法が分かれており、試算結果の確認やダウンロード機能についても案内されています。



障害年金の試算で確認できること

障害年金の試算では、次のような情報を入力・確認しながら、見込額を試算できます。

・障害の有無
・生年月日
・現在または初診日時点の加入制度
・働き方
・厚生年金加入期間
・平均年収
・配偶者や子の有無
・障害年金見込額の内訳
・障害の程度に関する説明

 

操作手順書では、障害がある場合には「初診日時点の加入制度」を選択し、必要に応じて詳細条件を入力する流れが示されています。

 

これは、障害年金を考えるうえで重要な入口になります。
なぜなら、障害年金では、単に現在の症状だけでなく、初診日・加入制度・保険料納付状況・障害の状態などを総合的に確認する必要があるためです。


ただし、障害年金の「受給可否」を確定するものではありません

なお、障害年金には、主に障害基礎年金と障害厚生年金があります。

 

障害基礎年金では、原則として障害等級1級または2級に該当するかが確認されます。

障害厚生年金では、障害等級1級から3級までが対象となり、初診日に厚生年金保険の被保険者であったかどうかが重要になります。

 

そのため、まずは初診日にどの年金制度に加入していたかを確認することが大切です。

 

ここは特に注意が必要です。

 公的年金シミュレーターで障害年金の見込額が表示されたとしても、それだけで障害年金が受給できると決まるわけではありません。

 

障害厚生年金の場合、日本年金機構は、主な受給要件として次のような要件を示しています。

・厚生年金保険の被保険者期間中に初診日があること
・障害認定日に、障害等級表の1級から3級のいずれかに該当していること
・初診日の前日に、一定の保険料納付要件を満たしていること

 

障害厚生年金は、初診日、障害の状態、保険料納付要件などの確認が必要です。

そのため、シミュレーターは便利ですが、次の判断まではできません。

・初診日がどの日になるか
・初診日の証明資料がそろうか
・保険料納付要件を満たしているか
・診断書の内容が障害認定基準に合うか
・認定日請求か事後重症請求か
・障害等級に該当する可能性を検討できるか

 

 

障害年金の請求では、シミュレーターの金額だけで判断せず、請求要件と書類の確認が重要です。


iDeCoの試算機能で確認できること

iDeCoについても、公的年金シミュレーター上で試算できるようになりました。

 

iDeCo試算では、主に次のような内容を入力・確認します。

・生年月日
・職業
・加入区分
・毎月の掛金額
・積立終了年齢
・将来受け取る金額の変化

 

操作手順書では、iDeCo試算を行う場合、公的年金の種類を選択する必要はなく、「私的年金 iDeCo試算」から進む流れが示されています。

 

 

iDeCoは老後資金を準備する制度ですが、掛金額や加入期間によって将来の受取見込額が変わります。
そのため、老齢年金の見込額とあわせて確認することで、老後資金の全体像を考えやすくなります。


試算結果を見るときの注意点

 

公的年金シミュレーターは便利ですが、次の点には注意が必要です。

・表示される金額は概算である
・実際の年金額と一致するとは限らない
・入力条件によって過大または過小に表示される場合がある
・老齢年金のより正確な見込額は「ねんきんネット」で確認する必要がある
・障害年金の受給可否は、シミュレーターだけでは判断できない

 

 

厚生労働省も、公的年金シミュレーターは簡易に試算することを目的としており、実際の年金額とは必ずしも一致しないと説明しています。

より正確な老齢年金見込額の確認には、日本年金機構の「ねんきんネット」の利用が案内されています。


シミュレーターで確認した後にやるべきこと

シミュレーター確認後に、必要書類や相談内容を整理するイメージ

公的年金シミュレーターで障害年金の見込額を確認した後は、実際の請求に進めるかどうかを確認する必要があります。

 

特に確認したいのは、次の点です。

 

・初診日がいつか

・初診日に加入していた年金制度は何か

・保険料納付要件を満たしているか

・障害認定日の診断書を取得できるか

・認定日請求か事後重症請求か

・病歴・就労状況等申立書をどのように整理するか

 

シミュレーターは、年金額の目安を知るためには便利ですが、請求の可否や必要書類の判断まではできません。

不安がある場合は、早めに専門家へ相談することが大切です。


障害年金で相談した方がよいケース

 

次のような場合は、シミュレーターだけで判断せず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

・初診日がいつか分からない
・複数の病院を受診している
・初診日の病院にカルテが残っていない
・初診日が20歳前にある可能性がある
・働いているが、障害年金の対象になるか知りたい
・障害認定日請求ができるか確認したい
・過去に不支給になったことがある
・診断書や病歴・就労状況等申立書の書き方に不安がある

 

 

障害年金は、制度のしくみだけでなく、書類の整え方が非常に重要です。
特に、初診日と障害の状態をどのように確認・説明するかによって、請求の進め方が変わります。


まとめ

公的年金シミュレーターに、障害年金とiDeCoの試算機能が追加されたことで、将来の年金や老後資金をより確認しやすくなりました。

一方で、障害年金については、試算額が表示されたとしても、受給が確定するわけではありません。

 

特に重要なのは、次の3点です。

・初診日の確認
・保険料納付要件の確認
・診断書や申立書を含めた請求書類の整理

 

シミュレーターは、年金を考えるきっかけとして非常に有効です。
ただし、実際に障害年金を請求する場合は、制度上の要件や書類の整え方を確認しながら進めることが大切です。

 

 

社会保険労務士森事務所では、障害年金・老齢年金・遺族年金のご相談に対応しています。
「自分の場合は請求できるのか」「どの書類から準備すればよいのか」と迷われている方は、お気軽にご相談ください。


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