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【名古屋|老齢年金】配偶者がいる場合に注意すべき年金のポイントを社労士が解説

加給年金額や振替加算など、配偶者がいる場合の老齢年金の注意点を、社労士が夫婦に説明しているイラスト

はじめに

老齢年金の相談では

  • 「自分の年金だけ見ていればいいと思っていた」

  • 「配偶者の年金や収入は関係ないと思っていた」
    という声を多く聞きます

実務上、老齢年金は

  • 配偶者の年齢

  • 配偶者の年金加入状況

  • 世帯全体の収支
    によって、判断や注意点が変わる場面があります

本記事では、配偶者がいる場合に見落としやすい老齢年金のポイントを整理します

配偶者がいる場合の老齢年金は、

本人だけで完結する話ではありません。

 

まずは、本人の老齢年金の請求時期を正しく整理する必要があります。


まず押さえる前提

老齢年金の受給権は

  • 個人ごとに発生

ただし

  • 配偶者の存在により加算・停止・切替といった制度が関係します

そのため

  • 単身の方と同じ考え方では不十分なケースがあります


配偶者が関係する主な制度

  • 加給年金額

  • 振替加算

  • 老齢基礎年金の受給開始時期の違い

  • 在職老齢年金との関係

  • 将来の遺族年金との関係


加給年金額とは

加給年金額とは

  • 一定要件を満たす配偶者がいる場合

  • 老齢厚生年金に加算される年金です

主な要件(概要)

  • 老齢厚生年金の受給権者であること

  • 厚生年金保険の被保険者期間が一定期間以上あること
  • 原則として65歳到達時点

  • 配偶者が一定年齢未満であること

※加給年金額は、一定の厚生年金加入期間がある老齢厚生年金の受給権者に、要件を満たす配偶者がいる場合に加算される年金であり、該当可否は生年月日や年金加入歴の確認が必要です。


振替加算とは

振替加算とは

  • 加給年金額が終了した後

  • 配偶者側の老齢基礎年金に加算される制度です

振替加算の対象となるかどうか

次の要素を総合的に確認する必要があります

  • 配偶者の生年月日

  • 配偶者の老齢基礎年金の受給開始時期

  • 配偶者の厚生年金の加入期間

※振替加算は、加給年金額が終了した後に配偶者側の老齢基礎年金へ加算される制度ですが、対象となるかどうかや金額は、生年月日や受給開始時期に加え、配偶者自身の厚生年金の加入期間を考慮して判断されます。


老齢基礎年金の受給開始時期の違い

夫婦に年齢差がある場合

  • どちらが先に老齢年金を受給するかで

  • 加給年金額の有無が分かれることがあります

夫婦で

  • 同時に老齢年金を受給するとは限らない点に注意が必要です


在職老齢年金との関係【重要】

制度上の判定

在職老齢年金の支給停止判定は

  • 本人の給与(総報酬月額相当額)

  • 本人の老齢厚生年金額
    のみで行われます

配偶者の給与・年金は

  • 支給停止の判定対象外です


生活面での考え方

本人の給与が高い場合

  •  在職老齢年金により年金が一部停止されても
  • 給与収入があるため
    世帯全体としては生活に直ちに支障が出にくいケースがあります

年齢や健康状態によっては、

老齢年金以外の制度を視野に入れる必要がある場合もあります。

 


誤解しやすい重要ポイント

在職老齢年金で

  • 過去に停止されていた年金後からさかのぼって受け取ることはできません

ただし

将来、給与が下がった場合

その時点以降については

  • 支給停止額が減額

  • または支給停止が解除
    されます

在職老齢年金は 

  • 「止まったら終わり」ではなく

  • 「過去分は戻らないが、将来分は給与水準に応じて調整される制度」
    と理解することが重要です


実務上の整理

在職老齢年金は

  • 制度上の判定は個人単位

  • 生活への影響は世帯単位

この切り分けを理解しておかないと

  • 制度上は問題がなくても

  • 生活設計で不安が生じることがあります


将来の遺族年金との関係

老齢年金の受給方法は

  • 将来の遺族年金に
    影響する場合があります

特に

  • 繰下げ受給

  • 加給年金額の終了時期

これらは

  • 老齢年金と遺族年金を
    セットで整理することが重要です


老齢年金の受給方法が、将来の遺族年金に影響するとはどういうことか

まず結論

老齢年金は

  • 「今いくらもらえるか」だけでなく

  • 将来、配偶者に残る年金にも関係します

そのため

  • 老齢年金と遺族年金は
    別々に考えるのではなく、セットで整理する必要があります


繰下げ受給との関係(重要)

繰下げ受給をすると

  • 本人の老齢年金額は増えます

  • 本人が生存している間は増額された年金を受給できます

しかし

  • 本人が死亡した後

  • 配偶者が受給する遺族年金に、その増額分は原則反映されません

➡「繰下げで増えた分は、本人限り」
という点が、実務上の重要ポイントです。


加給年金額の終了時期との関係

加給年金額は

  • 配偶者が一定年齢に到達すると終了します

  • 加給年金額が終了した後は振替加算の対象になるかどうかを確認します

ただし

  • 振替加算が必ず発生するとは限りません

➡加給年金額が終わるタイミングで

  • 世帯収入が下がる

  • 配偶者側の年金が想定より少ない
    というケースもあります。


なぜ「セットで考える」必要があるのか

  •  老齢年金だけを見ると「今の受給額は多い」

しかし

  • 将来、遺族年金に切り替わると世帯収入が大きく変わることがあります

特に

  • 繰下げ受給

  • 加給年金額の終了
    が重なると影響が大きくなります


具体例で整理

 

現在

  • 老齢年金(繰下げ)+加給年金額

将来

  • 本人死亡
  • 加給年金額は終了
  • 繰下げ増額分は消滅
  • 遺族年金へ切替

 

➡「今の金額」と「将来の金額」が大きく変わる可能性があります。

※老齢年金の受給方法は、将来の遺族年金額に影響する場合があるため、繰下げ受給や加給年金額の終了時期を含めて、老齢年金と遺族年金をセットで整理することが重要です。


必ず確認するポイント

  • 夫婦それぞれの生年月日

  • 年金加入歴(国民年金・厚生年金)

  • 老齢厚生年金の受給権の有無

  • 加給年金額・振替加算の該当可能性

  • 就労継続の見込み

  • 世帯全体の収支バランス


まとめ

配偶者がいる場合

  • 老齢年金は「本人だけ」で完結しません

在職老齢年金は

  • 判定は本人

  • 影響は世帯

年金は

  • 夫婦単位で整理することが安心につながります


配偶者がいる場合の年金判断は、

迷いやすいポイントが多いため、全体像の整理が欠かせません。

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